コラム

営業戦略 001

製造ベンチャー企業が販路選定で陥る罠〜①クラウドファンディング

今回より中小ベンチャー企業が取るべき営業戦略についてコラムを書かせていただきます。

私はあるベンチャーメーカーにおける営業開拓で、無名の海外商品をライフスタイル市場1,000店舗に展開し、80万台超のヒットに導いた経験などを経て、face2face株式会社を設立しました。またその後多数の企業の商品をヒットに導いた経験や知見、ノウハウをベースにこのコラムを掲載します。あくまでも個人的主観の部分もありますのでご了承くださいね。1回目は「製造ベンチャーが販路選定で陥る罠」といきなり物騒なテーマですが、今一番感心の高く、この選定がその製品の命運を分けるということも含めて4回に分けて書かせていただきます。1回目はクラウドファンディングです。今巷ではサイバーエージェントのMakuake(マクアケ)やソフトバンクの+Style(プラススタイル)など大手も参入して非常に流行っており、海外でもキックスターターなどで成功した事例も多く聞きます。本当に資本のない企業(個人)が資金集めとユーザからの製品レビューをもらうためのスタートにするには良いのかと思います。ではクラウドファンディングのリスクは何でしょうか。クラウドファンディング側から見たビジネススキームはこうです。「自社で製品開発をしなくて良い」「数量が集まるのでヒットの確率は低くても、製造リスクはない」「在庫リスクがない」「ヒット商品が出た場合囲い込みができる」というところです。もちろんそれは百も承知の上という方が大半でしょう。ではこのビジネスが中規模で成功した場合どうなるでしょうか。今度は利益回収のためにクラウドファンディングは商流に入ってきます。そこで利益を大きく持っていかれるわけですね。もちろん販路を紹介してくれるメリットはありますが、こちら側が確保すべき利幅(利益率)をしっかり試算しないと利益が出ずに在庫リスクばかり追われ、破綻するケースも出てきます。あくまでもリスクのお話をしているので必ずそうなるとは限りません。そこを理解してビジネススタートの前段として利用するには良いビジネスパートナーになるかもしれませんね。では次は「製造ベンチャー企業が販路選定で陥る罠〜②Eコマース」です。お楽しみに!