営業戦略 002
製造ベンチャー企業が販路選定で陥る罠〜②Eコマース
前回より中小企業が取るべき営業戦略についてコラムを書いてます。
前回はクラウドファンディングにおける罠について書かせていただきましたが、今回はEコマースについてです。Amazonや楽天を主要販路とする。Eコマースの最大のメリットは固定費の削減です。直営店舗など店舗を構えることのリスクは固定費が売れても売れなくてもかかることです。つまり家賃と人件費です。この2大経費が店舗運営において利益を圧迫します。(もちろん最初から売れれば別の話です)当然固定費を極力減らして経営するには家賃や人件費を減らして運営することです。そうすると皆さんEコマースに目が向きます。
もう一つAmazonや楽天はEコマースにおいて直営店を展開できるメリットがあります。直営店のメリットは直営店推奨プライスを掲示できることです。ネットでもディスカウンターに物が流れるとその後の展開は容易に想像できます。その点Amazonの直営ショップ(マーケットプレイス)では一定の固定賃料と少額の売上歩合(製品カテゴリーによって率が違う)を支払えば簡単に出店できます。「固定費スク少なく、直営ならそれが一番じゃないか!」と考えるのも当然です。
ただしここに罠があります。EC直営店は無尽蔵にあります。検索で引っかからなければまず遭遇できません。そのため、いつまで経っても売上が上がりません。タイムイズマネーです。その商品の可能性を検証することもできずに、その商機は訪れないでしょう。ネットはまさに「網(ネット)を張ってこぼれ落ちる商品を拾い上げる。」機能なのです。
そのため競合不在もしくは新しいカテゴリーでマスコミが騒いでいる商品であれば勝手にネットに引っかかりますが、知れ渡っていない商品はいつまで経っても売れません。そのため私はやはりリアル店舗での露出(店舗の中で興味のあるカテゴリーに向かえば、そこに展示されていればそこで商品を知ることもできる)はマストと考えます。
ネットだけでは自然には売れません。やはりリアルでの仕掛けとネットの融合で拾う。そこを考えてネットを活用すれば使い勝手の良い流通経路かと思います。
次回は小売流通の雄「量販店」に罠に触れます。お楽しみに!